盗聴器や発見器の購入に制限はないの。盗聴を取り締まる法律はないのでしょうか。
気になるのが、盗聴は犯罪に値するのか否かですよね。
過去に「ウォーターゲート事件」や「武富士のジャーナリスト宅電話回線盗聴事件」等、大きな盗聴事件も報道されてはいますが、普通に生活している人達が、盗聴の被害に有って、精神的な苦しみにあっていたとしても、残念ながら事件にはならないのが現状です。
その原因としては、盗聴を取り締まる法律が、現時点としては未だ制定されていないからだと思います。対処できるのは、現行法の電波法、電気通信事業法、有線電気通信法等という事になります。
法が制定されていないとは言っても、個人のプライバシーを侵害する盗聴行為は、当然悪質な犯罪に当たります。
日本の現状では、盗聴器の販売や購入を制限するための法律は有りませんので、盗聴器の販売や購入は違法に値しないのです。これほど盗聴器も発見器の販売も増加してきているのですから、利用される方も多いという事です。
精神的に打撃を与える盗聴という行為は、身を滅ぼしかねない銃器と同じではないでしょうか。購入に際して、銃器のように審査や制限を加えてほしいものです。
盗聴の目的で使われる為、盗聴器と呼んではいますが、基本的には微弱電波を発信する送信機の意味を持ちます。
下記では現行法では、盗聴を罰せられないものかどうか、探って行きます。
盗聴に関連する現行の法律を調べてみました。
一般的な盗聴器を仕掛ける為には、部屋へ入る必要も出てきます。そこで
許可なく他者の住居施設への侵入すると・・刑法百三十条 『住居侵入罪』(3年以下の懲役又は10円以下の罰金に処する。)と有ります。
有線通信の盗聴となると・・有線電気通信法違反・電気通信事業法違反 となります。
盗聴に関係しそうな有線電気通信法や電気通信事業法を抜粋してみましたので、知っておけばいつか役立つかも知れませんよ。
★有線電気通信法9条::電話やFAXインターネットなど有線でつながれた連絡方法で得た秘密や情報は、他人に話してはいけない。
★有線電気通信法14条::第九条の規定に違反して秘密を他人に話した者は、1年以下の懲役または20万円以下の罰金となる。
★電気通信事業法4条::電気通信事業に携わるものは、有線・無線を問わず電磁的方法でやり取りされた情報を取扱った際に知った情報の秘密を、他人に話してはいけない。
有線・無線を問わず、電磁的方法でやり取りされた情報を取扱った際に知った情報の秘密を、他人に話した者は、2年以下の懲役または20万円以下の罰金となる。
★電気通信事業法14条::第九条の規定に違反して秘密を他人に話した者は、1年以下の懲役または20万円以下の罰金となる。
特定の相手方への無線通信を傍受し、入手事実を他者に漏らす好意は「電波法違反 」になります。
盗聴により知りえた情報(会話や通話の内容)を第三者に漏らしたり、公表したりすると、「秘密の保護」により罰せられます。
★電波法4条::無線局(例えば、電波を発射する局としてアマチュア無線、特定の船舶・航空機無線など)を開設しようとする者は、郵政大臣の免許を受けなければならない。
ただし、次の各号に掲げる無線局(電波を発射する局としてアマチュア無線、特定の船舶・航空機無線など)は例外とする。発する電波が非常に弱く、郵政省令で定めるもの。
特定の相手方に対する無線受信を傍受して、その存在や内容を他人に話したり、勝手に引用したものは、1年以下の懲役または50万円以下の罰金となる。ただし、法的に別段に定められている場合を除く。
★電波法施行規則6条::第四条第一号の「発する電波が非常に弱い電波局」とは、次のものをいう。
当該無線局の無線設備から三メートル離れた地点にて、電界強度が上欄の区分に該当し、値以下であるもの322Mhz以下、322MHzを超え10Hz以下毎メートル500マイクロボルト、毎メートル350マイクロボルト
★軽犯罪法1条::次の各号のうち一つでも当てはまるものは、拘留または科料となる。
23号:理由もなく人の住居、浴場、更衣室、便所など、人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかに覗き見た者。
★刑法130条::理由もなく、人の住居もしくは警備員のいる邸宅・建造物・艦船に侵入した者や、要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役または10万円以下の罰金となる。
刑法175条::わいせつな文書、図画その他の物を配布・販売したり、公然と並べておいた者は、3年以下の懲役または10万円以下の罰金となる。
刑法230条::公然と事実を指摘して、人の名誉を傷つけた者は、その事実の有無にかかわらず3年以下の懲役もしくは禁固、または50万円以下の罰金とする。
刑法260条::他人の建造物または艦船を傷つけたり壊したりした者は、5年以下の懲役となる。
刑法261条::他人の物を壊したり傷つけた者は、3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料となる。
◆電波法第五十九条(秘密の保護)
何人も、法律に別段の定めがある場合を除くほか、特定の相手方に対して行われる無線通信を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。
◆電波法第百九条(第五十九条の罰則規定)
無線局の取り扱い中に係る無線通信の秘密を漏らし、又は窃用した者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
この他にも、付きまといは「ストーカー規制法違反 」となります。他者からの電気供給(盗電)による盗聴器機能の持続は「窃盗罪 」
盗聴器が使用する無線送信電波が、その周波数の使用を禁止されている場合、あるいは制限を超えた電波出力を発生するものは「電波法違反 」
無線通信自体を聴く傍受は、無線自体が部外者にも聴かれる事を前提としている為に違法とはなりません。
贈答品に盗聴器を仕掛ける手口は、無許可での無線送信をしていない限りは、「迷惑行為」に値します。
ホテルやアパートで壁にコップを当てて隣室の話し声を聞く行為は、法規制の対象とはなりません。
仕掛けた盗聴器から発せられる電波を、所持している受信機で受信して話を聞くことは、違法とはならないのです。この行為は、携帯ラジオでラジオ放送を聞く事と同じだという訳です。誰が考えてもやってはいけない行為なのですが、何とでも理屈をつけることが出来てしまい難しいものです。
2008年1月盗聴器発見業にも資格が発足しました。資格試験にどんどん挑戦して!
盗聴発見器を購入して、盗聴を調べようと思っても、だんだん手が込んでくる現状では、素人には盗聴発見が困難になってきています。だからと言って、特別の知識もない普通に生活している私達には、どこへ調査を依頼したら良いのかさえ戸惑ってしまいます。電話帳や週刊誌などの広告を頼りにしたいところですが、本当に信頼できるのか不安な精神状態の中、さらに不安が募ります。
そういう事情を察してかどうかわかりませんが、今年2008年1月に「通信傍受対策技士」資格制度なるものが発足しました。
この資格は日本情報漏洩管理協会が今年の1月に発表した新しい資格で、「調査事業に従事する方々への地位の向上、探偵業における調査業務との差別化を図る」ことを目的としているそうです。
一般 通信傍受対策技士二種・通信傍受対策技士一種・通信傍受総合監理士・特殊 通信傍受対策特殊技士の4種類の資格が有ります。年1〜3回の試験の予定ですが、詳細の発表はまだ有りません。
取得条件としては、日本情報漏洩管理協会が主催する講習会に参加すること。禁固以上の刑に処せられ、終了後3年に達しない者などの欠格事由に該当しない場合(該当者は資格試験を受けることが出来ません。)となっています。
知識の無いものが依頼しても、信頼の持てるようなしっかりした資格にしてほしいところです。